雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

深夜の赤影

今日気づいたんだけど、はてなのプロフィール、随分様変わりしてたのですね。「お気に入り」とか「ファン」とか「フレンド」とか、どう使い分けるものなのか、よくわかりませんが。
 
さて、昨晩のことになるんですけど、深夜に「仮面の忍者 赤影」が放映されてました。
「赤影」というと、夏休みラジオ体操から帰ってきて見るもの、つまり早朝に見る番組、みたいな刷り込みが個人的にあったりしたので、深夜の赤影というのも少々不思議な気もしたんですけど。どーでもいいけど、赤影も白影も、大人でプロの忍者の割にはけっこう仕事のツメ甘いよなこいつら。
 

 
それはともかく、見てて気になったのがオープニングとエンディングに使われてる文字です。
なんとも独特で味わい深い、良い書体(書体じゃないけど)だと思いません?
 

 
今みたいなデジタルフォントやその前身の写植が無い頃の本の表紙とかポスターとかの印刷物って、当然手描きの文字が主流だから、今更どうこう言うことでもないのだけれど、独特で良いなあと思うのです。
たとえば映画のポスターのタイトルや劇場名なんかは、大概上のヨコのラインが波形というか、アールで処理されてて、タテのラインがすごく太いバランスになってる文字だったりしてたんだけど(この説明で解る人がいるのだろうか?)、あれ始めたの誰なんですかね?
それと、映画つながりで言うと、洋画の字幕の文字も、なんか妙にのたくってて独特ですよね。昭和30年代に作られた映画カルタってのがあるようなんですが、それの読み札に使われてる文字も同じテイストだったりして、興味深いです。おそらく、カリグラフィ用のペンで書いた文字を元にすることで、舶来テイストを表したかったんだろうと推測するんですが、これもまた誰が初めて作ったのでしょう?(と、書いてみたけど、10年以上劇場で映画観てないわ。今でもあの書体なのかな?)
 
ところで、「赤影」のタイトル文字、一個作ってコピーとかしてなくて、いちいち描いてるみたいですね。
 



各画面の「赤」「赤影」に注目。微妙に全部違うのね
 
このあと、「赤影フォント(フォントじゃねえってば)」が気にいったついでに、当時の他の特撮番組のオープニングとかはどうだろうと見てみたんですが、意外とゴシック体や明朝体によるノーマルなものが多くて、「赤影」ほどの面白みはなかったです。
いずれ、「行成」とか「小町」みたいに、誰かがホントにデジタルフォントにしちゃうかも知れませんね。