雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

初心者にもできる 年末調整の実務と 法定調書の作り方〈平成21年分〉

こういう本の表紙デザインをしまして、先日、刷り上がりを送っていただきました。
会社の経理の方とか小さな規模の経営者の方向けの実務書です。
正直申しまして、内容については私はちゃんと理解できていません。
 
こうした会計関連の実務書のデザインについては、昨今、会計ソフトのパッケージっぽく、タイトルが画面いっぱいにババーンと載ってるような、割と押しのキツいものを多くみかけます。
平積みにでもされない限り、表紙にドカドカと大きい文字載せても見てもらえないじゃんか、とかつては思ってたのですが、ネット通販がここまで一般的になってくると、表紙の強さというのもこれまで以上に重要になってきてるようです。
もう少しこの傾向に理屈をつけるとすると、
経理関連の仕事も当然PCを使っての作業が多いところから会計ソフトのイメージとの親和性をはかってのこと、
もうひとつは会計ソフトのパッケージの持つ「強さ」が店頭訴求性を高めるだろう、というところからくるのでしょう。
 
ただ店頭訴求性はもちろん大切とはいえ、買った人にしてみれば、こうした本は「仕事のための道具」のはずです。
多くてもディスク数枚でモノになってしまうコンピュータソフトのパッケージは、購入後インストールすれば捨てられてしまうだろうけれど、事務所の机の上とか書棚に常にある本の場合、あんまり主張のキツい表紙はちょっと嫌ですよね。
つまるところ、会計ソフトのパッケージと実務書では、デザインする際の立ち位置は実は結構違うのではないかと思いまして、こうした本のデザインをするときは、既成の「いかにもCG」みたいなグラフィックをどこからかひっぱってきて一丁上がり、というような、ありがちな安いことをしないのは当然として、店頭訴求性と購入後の収まりの良さとの間でデザインをまとめていくことに気をつけているつもりです。
 
今回のこの本のデザインについては、いろいろと条件というかデザイン上の制限もあったのですが
それらもなんとかクリアしつつ、印刷もシャキーンと刷っていただいて、スッキリした印象に仕上がったと思ってます。
まあ、いわゆるジャケ買いするような傾向の本ではないですけど。
 
ということで、
本の表紙のデザインも承っております。てゆーか、もっとやりたいです。
ジャンルは問いませんので、ご担当の方々、ぜひご一報くださいませ。
 

初心者にもできる年末調整の実務と法定調書の作り方〈平成21年分〉

初心者にもできる年末調整の実務と法定調書の作り方〈平成21年分〉