雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

夙川モデラーズコンベンション2008


先だって書いた、GANNETさん主催の模型展示会、夙川モデラーズコンベンション2008に参加しました。会場は夙川の「小さい芽」というギャラリーで、なかなか素敵なところでございました。
とにもかくにも、自分の作った模型を人目にさらすということが初めての体験だったし、また、昔からの友達はともかく、模型を趣味とする方々といろいろ話をするというのも初めてだったんで、それだけで充分おなかいっぱいというかなんつーか。

模型店で作品を見るときは、ショーケースに入ってるからガラス越しに見ることになるんだけど、ぎりぎりまで近寄って見ることができるというのは、なかなか新鮮でした。それから、普段あまりちゃんと見ないジャンルの模型もじっくり見たりできて、それもよかったです。いや、艦船模型とかすごいわ。勝手に作品の画像載せるのもナニなんでお見せできないのがはなはだ残念です。許可もらっときゃよかった。
それから興味深かったのは、模型作らない人にはどうやらあまり面白いものではなさそうだ、ということです。今回、バンドのリーダーがわざわざ見に来てくれたんですが(この場を借りてお礼申し上げます)、「すごいな」とは言うものの、「だからどうした」みたいな気分は拭いきれなかったのではないかと見受けられたのですね。
上手い下手はさておき、模型作る人は作品見るとき、感覚的に自分がそれを作ってる様子をイメージしてるというか、シミュレートしてると思うのですね。で、「こんな細かいことできねー」「この塗装綺麗だー」「この質感表現リアルだー」→だからすごいなあ、と。あるいは「ここどうやって作ったんだろ?」「これどんな風に塗装してるの?」「この部分どんな素材使ってるんだろ?」→(作者に)「ここどうやったんですか?」→回答→なるほど、すごいなあ。そんな「感激のフローチャート」があったりするのではないかと。だから、作ったことない人にとっては「よくできてるな」以上に観賞するポイントを見つけるのがなかなか難しいのではないかと。逆に言うと、その作品と同じキットを作った経験のある人は、一層見てて楽しいのではないかと。ここまで書いて気づいたのですけど、模型を観賞するということは、ある意味、各人の体験を共有するということなのかもしれません。あ、これって、バンドやってるのでも同じか。結局、趣味ってやってる人間同士じゃないと楽しめないものなのね。
もうひとつ感じたのは、みなさん模型作りが好きなんだなあ、ということです。これも上手い下手じゃない(もちろん、もっと上手くなりたいっていうのはあるんだろうけど)。なんか、そういう中にいると「俺って中途半端だなあ」と思っちゃいました。で、これも実はバンドと同じなんだよな。ギグのあととか話してると、「みんな音楽好きだよなあ」と感じて、それに対して「俺って中途半端だなあ」と。さらに白状すると、これはデザイナー仲間と話してるときにも感じることで以下略
それからそれからみなさん手が速い。製作期間聞くと結構短いんだよこれが。いや中には1年とかかけてる方もいましたが、そういうのはそれだけかかってる時間の集積がそこに現れてるもん。ついでにみなさん撤収も速かった。梱包も慣れてらっしゃる。
と、いうわけで、GANNET様、今回はありがとうございました。いろいろ大変かもしれませんが、今後もこのコンペ、続けてください。
ちなみに、会場において自分の模型撮影するの忘れてました。なので、今回晒したやつは、また後日アップします。多分。