雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

病中句

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昨年12月28日から先月1月5日までの9日間、入院をしていた。

僕にとって最長の入院となる。病名は腸穿孔。

大腸に穴が開いて腹膜炎を併発して運が悪ければ敗血症になって云々と、なかなか危うい経験をしてしまった。

細かい経緯はそのうちまとめたいなあと思いつつ(何しろ人生初めてのことですし)、

年明けから割と仕事が続いていて(とは言え世間様とは比べるべくもない仕事量ではあるけれど)、落ち着いて文章を書く気にもならない。

で、いくつかの入院関連のことを五七五にまとめた。

季語とか何とか、本当はいろいろ決まりごともあろうが、それはさておいて、まあ簡単な近況の記録として。

こういうのは例えばお風呂とかでも考えられるのでいいですね。

 

腹の虫 師走にあばれ救急車
ER 死ぬか手術か管だらけ
腸穿孔 いのししを見ず さるいぬか

 

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カテーテル 腹の痛みも忘れるか
冷たさや エコーで覗く腹のなか
熱はかり 血圧はかり 寝るばかり

 

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年越しのそばに積むるやゴルゴ本
ヤクルトと重湯で迎える寝正月
点滴のしずくばかりか落とし玉

 

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いのししや そろりそろりと初歩き
湯に浸かり 飯をいただき おらが春
退院の足おぼつかず 冬の道