朝日ソノラマが9月いっぱいで解散ですと。
本日知ったのですが、6/21に発表があったそうです。「近年は若者向けの娯楽小説や女性向けコミックスなどを主に出版していたが、債務超過が20年以上続くなど経営状態が悪化、社員の高齢化も進んでいることから再建は困難」とのこと。早速、初めて朝日ソノラマのウェブサイトを見てみました。「店仕舞いについてのお知らせ」が、読者向けと書店向けで文体を変えてそれぞれ掲載されているところに、なんか好感持ってしまいました。しかし、トップの妙に古くさいイラストは何なんでしょう?嫌いじゃないですけど。
朝日ソノラマと言ってまず思い出すのが、特撮本。小学校5〜6年生の頃、「ウルトラマンレオ」以降途絶えていたウルトラシリーズのエア・ポケット状態の時期に刊行されたのが「ファンタスティックコレクション」シリーズでした。オタク向け特撮&アニメ研究本のハシリみたいなもんですね。この「ファン・コレ」のウルトラ関連の本、当時すっごく熱中したもんです。実際、「ウルトラセブンがシリーズ中最高作」という評価が一般的になったのは、このシリーズによるところが大きかったと思います(ちなみに、恐らく「ガッチャマン」の再評価もこのシリーズが貢献してると思う)。その後間もなく刊行された、特撮専門の月刊誌「宇宙船」も懐かしいです。ウルトラシリーズ以外の特撮にはあまり興味がなかったため、それほど買ったことはないんですけど。その「宇宙船」も95年6月で休刊になってたのも、ちょっと驚きでしたが。「ガンダム」のノベライズとか「クラッシャージョウ」などの小説も出てました。それから、「腹話術」とか「仮面少年」とかの高橋葉介の初期作品も朝日ソノラマでした(と思ったら、今は「高橋葉介漫画文庫」として出てるようです)。ブームの頃(また非常に閉じたブームでしたが)の吾妻ひでおも結構出てたっけ。岡田史子(この人も最近鬼籍に入られたとのことで、これも驚いた。世代的に、「COM」はよく知らないんだけど)の「ガラス玉」もそうだったし、なんだ、結構朝日ソノラマにはお世話になってたのだな。
朝日ソノラマって、主流にはなりきれないけど良質なモノをかつては提供してくれたのだな、と思います。少なくとも私にとっては。今挙げた本なんて、どれも10代の頃に読んだものばかりだし、しかもそのほとんどがまだ手元にあるんだよなこれが。タイトルは言わないけど、当時熱中しても、さっさと処分した本やマンガなんていくらでもあるのにね。