雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

今さらMacBook KURO


 
http://www.apple.com/jp/macbook/にあるように、つい先日、新型が発売されたMacBookですが、ここ数年、Appleの動向にほとんど興味無かった私は、新型の発売直前にこの黒いのを買ってしまいました。まさに情報弱者

さて、一般に、グラフィックデザイナーといえばMac使い、という感じですが、そのほとんどは未だにClassic環境イラレ8.1とフォトショ6、っていうのが実情で、OS-Xはあまりなじみがないと思います。
僕も今使ってるメインマシンは饅頭型のiMac、OS-Xでも起動するんですが、専らOS9.2で使ってます。
実際、これ以降のバージョンって印刷物やる分にはオーバースペックだと思うんですけどねえ。十分安定してるし。この環境でフリーズするのってほとんどブラウザつかってるときなんですよ。
 

手の皮脂でやたら汚れやすいボディ。エッジ部分にクラックが入りやすかったりと、あまり評判は良くないみたい
 
このMacBookに乗ってるOSは10.5。通称Leopardと呼ばれております。いやまあ、なんと言うか、つくづく隔世の感を覚えずにはいられません。一応、Jaguar搭載のPowerBookG4も持ってたんですけど、それから比べてもその変り様に驚いてます。まずパッケージがコンパクトだし、マニュアルもペラペラ。わからんことがあったらヘルプに訊け、ってことみたいですけど、システムクラッシュしたときとかどーするんでしょうね。
で、メモリを4GBに増設したんですが、4ギガですよ、ギガ。もーね、メモリ1メガ1万円、の時代知ってるものとしてはなんのことやらわかりません。「メモリ128メガに増設、60メガをフォトショップに充てた也」「アレマァ、なんと贅沢な」なんて10年前だったらありがちな会話、若い人が今聞いたら「そんなんでフォトショップが動くんかあ?」とか思うだろうなあ。漢字Talk7.5なんて、アプリ乗せまくりフォント積みまくりでも256MBのMO1枚でシステムまるまるバックアップとれたんだぞ。ああSCSIが懐かしい。あの頃、「相性」って言葉やたら使ってたなあ。

まだ仕事用のソフトはインストールしてないんですが、使い勝手で変わったなあと思うのは、ファイルの取扱い。基本的な考え方がOS9以前とは違ってる気がします。
また、いろんなアプリケーションが方々で連動してて、例えばMail本文に日付とか曜日が入ってると、そこからスケジュールソフトのiCalに入力できたりするんですね。なんか少々大きなお世話な気もしますが、ちょっとこの辺りのテイストって、往年のNewtonOSっぽくって嫌いじゃないです。
 

はてなフォトにアップロードするときのウィンドウ。ブラウザとローカルファイルに違和感がない。いやはや

 
さて、デザイナー間で(とくに年長のデザイナー)よく言われる言葉が「Macは道具だ」というやつ。つまりは、頭の中のイメージとか、コンセプトやロジックを構築するブレインワークや、ラフスケッチや手描きイラストなど手を動かす仕事がデザインの本懐で、コンピュータはその手助けにすぎない、と。
ここでこの説についてどうこう言う気はありませんが、とりあえずLeopard触って思ったのは、「Macはおもちゃだ」ということ。目的無くかちゃかちゃいじってたら時間なんてすぐ過ぎちゃう。初めてiTuneインストールしたとき(OS9以降じゃないと走らないと言われてましたが、8.6でも使えるワザがあったりしたな)、ビジュアライザをじーっと見てたら軽くトランス状態になって、気づいたら3時間くらいたってたことがありましたが、なんかいろんなとこにそんな仕掛けが仕込まれてる感じ。無意味に時間使ってしまう。
 

ウィンドウの背景に写真を張付けられる。別にこんなことできなくてもいいのに
 
まあなんかごちゃごちゃと書いてますが、もうひとつ、個人的に気になるのがアピアランス。Aquaの頃からいまいち馴染めない。アイコンとか3Dでやたらギトギトしててさあ。大体、本来土台を支えるはずのOSがこんなに自己主張してどうする??
FinderのデザインをSystem7みたいにできるユーティリティないかなあ?ちなみにOS9の頃はアピアランス用にそんなスキンがあって(その名もまさに「System7」)、今でも重宝してます。そういえば、7.6以降の、フォルダを開くときにくるくる回るアクションも嫌いだったな。どーも今回昔話に流れがちですが。ともかく、シェアウェアでもいいからFinderをクラシカルに表示できるファイルがあったら、速攻使うんだけど。