雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

SUNRISE+So In Love With You

音楽ネタというか、プロレスネタというか。やっぱプロレスネタだよなこれ。
「SUNRISE」というのは、日本のシカゴと言うべき(笑)往年のブラスロックバンド、スペクトラムの曲で、スタン・ハンセンの入場曲です。
 
「何それ?」って人でも、バラエティ番組なんかでだれかが暴れたりするとこの曲のサワリが使われたりするので(あれって、いつ見ても頭悪い演出だよな)、聞いたことくらいはあるはずです。
 

ただ、ハンセンの入場に使われていたのは、スペクトラムのオリジナルじゃなくてカバーバージョンなので、勿論ヴォーカルは無しです。
それに加えて、イントロにカントリー風の音楽が流れます。
僕は30年近く、ずーーーっと、このカントリーのパートも含めて「SUNRISE」だと思ってたのですが、実はそうじゃなかった、というのが今回のネタであります。このイントロは、ケニー・ロジャーズという人の「So In Love With You」という曲だったんですと。いい曲だし、こっちがオリジナルなんだけど、イントロに続いてヴォーカルが入ると、すっごい違和感です。

 
ちなみに、ハンセンの全盛期というか1回目の引退前のテリー・ファンクをボッコボコにしてた頃に、本人のインタビューと「SUNRISE」はもちろんライバルレスラーの入場テーマを収めたピクチャーレコードが出たんですが、そこに収録されていた「SUNRISE」は「So In Love With You」のイントロの無いバージョンでした。
でも「So In Love With You」が頭についてる方がカッコいいですね。なんか、のどかなテキサスの風景をぶち破ってハンセンがやってくる!みたいな感じで。馬のいななきと(おそらく)銃の発射音も効果的です。
 
ところで、今回の震災について、IGFを通じてハンセンからメッセージが届けられました。さすが、親日家レスラー(おそらく、プロレスラーとしての来日回数はずば抜けて一番のはず)、奥さんも日本人だし。で、それをきっかけにYouYubeで往年のハンセンのファイトをつらつらと見てしまった次第なのです。それを見たおかげで元気になった、と言うよりも、被災などしてないのに少々落ち込んでいたことに逆に気づかされてしまいました。

YouTubeでは見つけられなかったんですけど、僕がもう一度見てみたいのは82年か83年のテリー・ファンクとのシングル戦。ハンセンがコーナーポストを留めているヒモをほどき、テリーの首に巻き付けそのまま場外を引きずり回して、実況(多分倉持さん)が「テリーは馬ではない!」って叫んだやつ。タイガーマスクの最終回並みにテリーが血まみれにやられて、最後はドリー・ファンクJrが乱入して終わったんだよなたしか。
僕はハンセンの引退でプロレスは全く見なくなったクチですが、いやしかし昔のは理屈抜きに楽しめて良いですね。ま、単なるおっさんのノスタルジーですけど。
 
最後に、プロレスラーの入場テーマと言えば、もちろん猪木もいいけど、やはり、ザ・ファンクスのテーマ「Spinning Toe-Hold」でしょう。こちらはクリエイションの曲。プロレス好きの竹田和夫氏によるオリジナルです。「笑う犬の生活」を思い出しちゃだめだぞ。