雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

VK-4502(P) Mitte その1

全日本模型ホビーショーの情報があちこちでアップされてる今日このごろ。
各社から発表された新製品の中で興味を持ったのがハセガワの筆と
ホビーボスの”1/35 ダナ 152mm装輪式自走榴弾砲”。
チェコの自走榴弾砲だそうで、実車についてどころか、今回初めてこんな乗り物があることを知ったんですが、まあなんと言いますか「なんじゃこりゃ」感たっぷりで個人的に好物です。
ところが中には少々がっかりさせられた発表もありまして、それが今回のネタでもある”VK45.02(P)H”なんですがね。
同じくホビーボスから新製品として発表があったんです。VK45.02(P)Vとともに。ちなみに末尾のHとVは砲塔の位置をはじめとした構造の違いによります。

ホビーボスは近頃WW2ドイツの計画車両を多く発売してて、まあその流れから言えば出てもおかしくないんだけど、個人的にはホント「なんだかなあ」と少々脱力してしまいました。
と言うのはですね、僕、これ作ったんですよ。ドラゴンのエレファントとキングタイガーとシタデルの改造パーツで。あーだこーだと苦労して。それも完成したのついこないだですよ。
それがねえ。インジェクションでサクっと出るんだもんなあ。
ひと昔前の模型雑誌には「誰それがフルスクラッチすると、そのキットがメーカーから出る」なんてちょくちょく書かれてものです。ゼロから自作するフルスクラッチに比べたら僕のダメージなんて大したことないんだけど、今回、ちょっとだけその何とも言えない感じを味わった気がしてますよ。
 
ともかくお題のVK45.02(P)です。僕が購入したシタデルモデルには”VK-4502(P) Mitte”と表記してありましたが、前述の”VK45.02(P)H”と基本的に同じものです。
先月行われた関西AFVの会に持ち込んだもので、これがいわゆる”関F”の初参加となりました。
(しかし週末には九州AFVの会があるってのに、今更何書いてんだか)
車体天面のディテールなどがホビーボス版と違ってるようですが、これはそもそもが計画車両で、実車が無いので、細部は各メーカーのフィクションになってしまうからです。
たしかアキュレイトアーマーからもフルレジンキットか改造パーツが出てたと思いますけど、そちらの天面もまた違う解釈だった筈です。
 
シタデルのキットに含まれてるのは、前面装甲板と一体になった車体上部(排気管などの小パーツ含)、フェンダー、車体下部の前後などで、別にエレファントのシャーシ&転輪&履帯とキングタイガー砲塔が必要なため、別に二つのキットが必要になります。それぞれ、ドラゴン、タミヤ、イタレリからインジェクションキットが発売されてますが、一応はどのメーカーのものにも対応できるようなパーツ構成になってます。僕はいずれもドラゴンのものを使いました。
ともあれニコイチ+1という構成で製作するわけで、とんだお大尽モデリングとあいなってしまいます。
 

まずはエレファントのシャーシ前後を切り取って、そこにシタデルのパーツを貼ります。シャーシ前部側面の、白いとこもシタデルのパーツに交換したものです。
 
 
レジンの色がプラに近いのでちょっと判りにくいですが、シャーシ後部側面も同様にぶった切って交換します。
 

砲塔はキングタイガーのものなので、基本的にキット通りに組みます。つーか、途中まで組んでて放置してた王虎の砲塔をそのまま流用しました。シャーシに前面と天面を載せて、砲塔を載っけるとこんな感じ。
なんかガタピシしてますよね。
 
一旦切ります。あ、ちなみに、塗装の工程は全然写真撮ってないっす。今後、全部読んでも面白くないかも。