雑駁記——藤沢図案制作所——

ざっぱく【雑駁】(名・形動) 雑然としていて、まとまりのないさま。「_な知識」「文明の_なるを知らず、其動くを知らず」〈文明論之概略諭吉〉

コメダ Komeda KOKOMEMEDADA

名古屋には昔からあるコメダ珈琲店。実家の近所にもあったのですが、僕は一度もここのコーヒーを飲んだことがありませんでした。名古屋市内だったらどこでもフツーに目にするので、わざわざ目当てに行くような店じゃなかったからです。
それがどーゆー方針転換があったか知る由もありませんが、昨年あたりから風向きが変わってきたようです。関西の方にも積極的に進出するようですね。でもってここの名物がシロノワールと言うしろものらしい。そんなのが名物だなんて、昨年末あたりまで全く知りませんでしたが。
 
ともかく、先日、大阪に出かけることがあったので、相方さんと大阪中央区は本町のコメダ珈琲店に行ってまいりました。
内装は名古屋のコメダみたいな、いかにも喫茶店という感じではなくてむしろファミレス風。昨今は名古屋の喫茶店も東京や大阪のマネしてコーヒーにおつまみの豆がついてこない店が多くて残念なのですが、ここでは名古屋風にコーヒーと一緒に豆が出てきたりして、こんなの10年以上振りなんでちょっと嬉しかったですよ。
シロノワールは相方さんがいただき(これって発想は小倉トーストと一緒だよな)、僕はミックスサンドを注文したのですが、ゆで卵がすっごいボリュームで、こちらも嬉しくなりました。
メニュー二品食っただけで言い切るのもなんですが、名古屋のトラディッショナルな喫茶店、という感じ。うちの近所にも出店してくれないかな。
 
 
 
さて、滅茶苦茶強引ですが、ここでKomedaというスウェーデンのバンドをご紹介したいと思います。てゆーか、コメダ珈琲店は前振りで(勿論コメダ珈琲とは何の関係も無くて、そもそもバンド名の由来はジャズミュージシャンの名前からとったそうです)、ここからが本題です。
というのは、ひょんなことからこのバンドについて知って、先日聴いてみたところ、めっちゃくちゃ良かったんです。
スウェーデン=スウェディッシュ・ポップと言えば'90年代半ばにカーディガンズというバンドが流行ったのを憶えている方もいらっしゃるでしょう。ちょっとレトロっぽくてアレンジもシンプルながら捻りが効いてる感じ。Komedaも同じ頃に活動を始めたバンドのようで、基本的にはカーディガンズと同じ系統の音です。メロディもどことなく似たような雰囲気で、この辺りはプロデューサー等のレコーディングスタッフが共通してるのか、国民性なのか、その辺りはちょっとわかりません。
僕は彼らのアルバムのうち、「What Makes It Goes」と「KOKOMEMEDADA」という2枚を聴いたのですが、どの曲もカーディガンズ的なおシャレさ=スウェディッシュ・ポップの良さに加えて、ドライブ感がすごくあって、ポップミュージックでは、あんまり好きになっちゃってアナログ盤まで買ってしまったマーゴ・ガーヤンの「Take A Picture」以来、一気に聴き切ってしまいました。ホントこんなの久方ぶりのことです。正直言ってカーディガンズはいくつか「食えない」曲もあったんだけど、Komedaの2枚は、使い古された言い方ですが捨て曲が無い良盤。
 
カーディガンズ、マーゴ・ガーヤンに加えて、The Bird And The Beeなんかとも共通する心地よさかもしれない。(最近知ったのですが、The Bird And The Beeのイナラ・ジョージという女性ボーカルの人、リトル・フィートのロウウェル・ジョージの娘さんなんだと)
てことは、ヴァン・ダイク・パークスやらブライアン・ウィルソンやらとつながっていわゆるソフト・ロックの大海原が広がってるのだろうなと、すごく興味深いのだけれど、この分野、なかなかどうやってミュージシャンやアルバムを漁っていったものか、いまひとつわからないところがありますね。
 
ともかく、コメダ珈琲店もおすすめですが、バンドのKomedaもおすすめです。
ポップスやロックはもういいけど、ジャズとかボサノバに行くのもどうかね、という方はいちどお試しあれ。